偏頭痛に関しては40件のリーディングが残されています。ここで紹介するリーディングは13才の少女のために取られたものですが、偏頭痛の典型的なリーディングです。
ガートルード:あなたはこれからこの人の体を注意深く徹底的に調べ、現時点であなたが見出す状態を私に知らせます。現在の状態をもたらしている原因を述べ、この人を助け治癒をもたらすアドバイスを与えます。私が行う質問にあなたは答えます。
ケイシー:よろしい、われわれはここに[3326]を捉えた。
われわれの見るところ、この人は成長段階にあるが、この人が消化系でアレルギーを起こすようになった原因物質を探す必要がある――これがあらゆる偏頭痛に関係している。
そのため、この情報はそのようなもの(偏頭痛)の原因として普遍的に利用することができるかもしれない。というのも、ここにわれわれが見出すのはそのようなもの(偏頭痛)の初期段階であり、かつ消化系に原因があり、それが――循環系を通して――(養分と活動を体のこれらの部位にもたらす血液と神経が流れている)腸管の接続部分に炎症を引き起こしているからだ。
そのため、これらの状態は初期のものであれば体内からすっかり取り除くことができる。しかし、どんな種類であれ、鎮痛剤を服用することは、この状態に火を加えるだけである。なるほど、鎮痛剤によってしばらくの間は楽になるかもしれない。しかし、鎮痛剤はいつまでも取り続けなければならなくなり、それが胃の流れに干渉し、さらには体の他の部位にも干渉するようになる。しかし、正しい治療が為されれば、この状態を原因から取り除くことができる。
そこで、この人については、科学的な理屈にしたがって腸内洗浄(コロニクス)を十分に行い、しばらくの間大腸を清浄に保ち、体のエネルギーの反応によって大腸の襞(ひだ)に栄養が供給されるようすることが必要である。
これがさらに伸びていき、空腸でさらに活動的になる(ここでは普遍的な視点で語っているのであり、この人のケースについて語っているわけではない)が、その開始位置は(この人に見られるように)盲腸の部位であり――ここはさらなる消化吸収のために空腸が大腸にすっかり注ぎ込む所である。
そのため、この人の場合は、これらの全期間を通じて、甘い物の取りすぎや、特にチョコレートや残留物を作りやすい物(たとえば糠(ぬか)やレーズンなど)を避けること。プルーンはそれとは正反対の作用をする。というのも、プルーンは消化系の壁に別のタイプの活動をもたらすからである。プルーンが加熱調理されているならば――場合によっては新鮮なものであっても――食事にプルーンを加えることは良いことである。プラムはどんな種類のものも、食べるととても良い。
ある種のリンゴは大丈夫だが、この人の場合、これらの期間、大半のリンゴは加熱調理したものにしなければならない。
とりわけクレソンを食べるべきである――これらは生で食べること。他にはセロリやレタスを含む。ときどきニンジンも加える。これらをすべてすりおろし、ゼラチンと混ぜると、この人にとってはさらに良いだろう。
沢山の水を飲むこと。毎日、少なくともグラスに6杯から8杯から飲む。
体内から粘液をすっかりきれいにするために、科学的なやり方で十分に浣腸を行うこと。これはコロニクスを行う度に行っても良いだろう。そのため、10日から2週間ほど間をあけて行うこと。これらを少なくとも4回か5回は行うことが必要になるだろう。
同じ期間に、身体をオステオパシー的にリラックスさせること。特に、胸椎6番と7番の間に存在する損傷を小さくするようにすること。
食事に留意しながら、これらを実行せよ。そうすれば、この人の状態を正すことができるだろう。これらが偏頭痛の原因である。
質問を受け付ける。
このリーディングを終わる。
解説:
ケイシーは、偏頭痛の原因はある種の食物アレルギーであり、それをもたらしているのは腸内に蓄積した毒素であるとしています。そのために、治療法は腸内洗浄がメインであり、偏頭痛を抑える薬で症状を抑えようとする限り、生涯にわたって薬を飲まなければならなくなると警告しています。
偏頭痛の原因が腸内の毒素であり、それを腸内洗浄によって治癒せしめようとするケイシー療法はきわめて理に叶っており、実際、この方法で多くの人々が偏頭痛を治しています。
てんかんに関しては268件のリーディングが残されていますが、ここに紹介するものは16才の少年に与えられたものです。「リーディングの実例」では25才の男性に与えられたものを紹介しましたが、あわせて調べていただくと、リーディングがてんかんをどのように捉えているのか、またてんかに対する治療のアプローチがより良くわかると思います。
ケイシー:よろしい、われわれはここに[561]を捉えた。
さて、われわれの見るところ、ほとんど完全に正常であると言えるような状態が現時点において多く存在する。しかし、治療を施さない限り、将来的に何らかの合併症を引き起こすような、体質的な障害となるような状態が存在する。
助けになるであろうものを与えるにあたり――また、この体に治療を施すにあたり、この状態を引き起こした根本原因を述べておくことが必要だろう。
われわれの見るところ、以前、この人に――いわば――最初の固形食、あるいは、より渋みのある食べ物が与えられた時点、あるいは年齢の時である。その時期に、熱によって体に影響し、また、与えられた成分によって乳び管に影響するような病気をしたことがある。これが、主として盲腸および上行結腸の部位に影響する狭窄を引き起こしたのである。そして、頭部に対して発作がある時に、あるいは、肝臓と心臓の間の循環が影響される時に、手を盲腸と乳び管周辺の部位に当てると――本人はそれに気づかないかも知れないが――そこに低温部があることが見出されるだろう。
リンパの流れと粘膜循環が増大させてこの活動を再び活気づかせない限り、引きつけの状態は徐々に確実に大きくなる――そして、発作の持続時間も短いものよりも、必然的に長いものになって行く。というのも、この状態の傾向がますます大きくなるからだ。これは、この部分における癒着と呼びうるもの、あるいは狭窄のようなものである。
発作の直後あるいは直前をのぞけば、全体的な循環は非常に良好である。また、発作は周期的に来ているわけではなく、そこに形成される圧迫から来る。
われわれの見るところ、発作的な状態に害されている消化管と肝臓と腎臓からの排泄をのぞけば、臓器の全体的な活動と、体の他の部分はほぼ正常である。
そこで、これらの状態を適切に治すには、この人自身が、この状態が壊されたと感じられるようになるまでは――このような期間は整体(マニピュレーション)を受けることだが――肉体にあまり過剰な負担を与えてはならない。なぜなら、この人は右側にときどき緊張を感じているが、それをのぞけば、この人自身がほとんど自覚していない緊張があるからである――肋骨のすぐ下から足の骨の頭部のすぐ上、つまり寛骨のすぐ上までの位置に、ストレッチしなければならないと感じるような場所がある。痛みがあるわけではなく、緊張があるだけだ。
われわれはまず、たっぷりのヒマシ油パックを施すことから始める。 3重あるいは4重にしたフランネルをヒマシ油に浸け、それを体が耐えられる限り熱くして、肝臓の上部から盲腸および上行結腸の部位を覆うように当てるのである。これを毎日少なくとも3時間から4時間、次から次に、施術回数がトータルで少なくとも6回から8回になるまで行う。
少量のオリーブオイルを内服することも始める。2時間毎に、小さじに4分の1から半分の量を服用する。これを同じく、6日から8日間継続する。
毎晩、ヒマシ油パックを施したなら、その後で、電動バイブレータを使って入念なマッサージを行うこと――スポンジのアプリケータを付けて、腹部あるいは胃に対して行うのである。この治療によって胃をすっかり空にすること。つまり、胸骨のすぐ下の胃の上から円を描くような動きで始め、肝臓の上、そして腹部全体を何度も縦横に横切るように続ける。あまり強すぎてはいけないが、そこの緊張を壊すのを促すのに充分な強さで行う。これを5分から15分当てる。
6日から8日の期間が終わったなら、2日か3日ほど休止する。つまり、ヒマシ油パックとバイブレータを休むのである。そして、この休止期間に、徹底したオステオパシーの調整(アジャストメント)とマッサージを――1回だけ――受けること。
これでひとまとまりの一連の治療になる。
そして、指示した一連のすべての治療を再び行う。
これらの一連の治療を全部で3回行う。
これらを実行せよ。そうすれば、[561]のこれらのトラブルを取り除くことができるだろう。なぜなら、これらのトラブルは説明した状態によって引き起こされてきたからである。
質問を受け付ける。
今回はこれで終わる。
解説:
てんかんの原因として、ケイシーはしばしば乳び叢の癒着を指摘しており、その場合、発作時には臍の少し右側に低温部が現れると述べています。乳び叢の癒着が神経を通して脳に圧迫を加え、それがある量を超えると爆発的な発作を引き起こすのです。
そのために治療法はヒマシ油温湿布を強めに行い、さらに癒着を治すために、深部に達するオイルマッサージを行います。現代においても、この方法でてんかんが克服されつつあります。試す価値は充分にある方法といえます。
がんに関しては約500件のリーディングが残されていますが、がんの部位と進行度によっていくらかバリエーションがあります。ここで紹介するのは、乳癌のケースですが、ケイシー療法によるがん治療の雰囲気がいくらかおわかりになると思います。
依頼者は38 才で乳がんに罹患しますが、リーディングの指示に従うことで治癒します。その後36 年間健康に恵まれ、74 才の時に眠っている間に亡くなりました。野ウサギによる血清を指示された点でもきわめて興味深いリーディングです。
ケイシー:よろしい、われわれはその身体をここに捉えた。これは以前にも見たことがある。この体の状態は、われわれが最後に見たときと較べて、あまり良くない。これらの状態は誕生前からの影響であり、それが力の活動を通して肉体に現れ、組織内にそれ自身の再生をもたらす要素を造り出すようなもの、その肉体の生命力によって生きるもの、そのようなものになり始めている。これはガンのとても優れた描写だ。そうではあるまいか? なぜなら、それは性質において悪性であり、既に乳腺を攻撃しており、それを抑制するような手段が取られなければ、その増殖はかなり速いものとなろうとしている。
そのため、われわれの見るところ、この時期の牛または野ウサギの中で「ウルフ(wolve=オオカミ)」と呼ばれるところから作った血清を、血液を体に供給するのに最も効果的な部位に対して注射することが、この身体の治療法として良いだろう。身体のこの部位は、これで物質的に助ける、あるいは進行を止めることができるだろう――あるいは、これは「紅砒ニッケル」になる。
それが作成されるまでの間の、現時点でできることに関しては、薬用の灰を使用し、それと一緒にエプソム塩を使った蒸気風呂を使用する。これによって、毛細血管による排泄が促進される状態が作られる。薬用灰の服用量は、少なくともテーブルスプーンに1杯あるいはグラスに4分の1の水に8分の1グレインにする必要があり、これを毎日3回服用する。
体を安静にしておくこと。
滋養のあるあらゆる食べ物を食べること。ただし、肉類からではない。シリアルや果物、野菜、そして――野ウサギや牛が食べるような性質のものをメインに食べる――これらがいま身体を攻撃している状態に対して破壊的な力となるものである。
これまで述べたように、このような状態(癌)にはおそよ19種類のものがあり、それらのすべてが、類似した、しかしながら異なる仕方で身体に影響するのである。それはちょうど、人間の異なる特質が、7つに分類されるエレメント(要素)に応答し、それによって、体内に無数ともいえる異なる波動を作り出すのと似ている。多くのことを語ることができるが、しかし、(薬用)灰を与えた時には――紫外線を当てること。紫外線は一度に3分から4分以上は当ててはならない。というのも、それ以上は、体にとって見かけ上のものになるからだ。そして、光を当てる時には少なくとも体から38インチほど離すこと。そして、太陽神経叢から上方に当てるのが最善である。
治療として、身体の深部への治療として、エックス線を当てることも良いだろう。これによって、骨格に対して酸素を放出することが物質的に促されるだろう。身体活動が与えられなければ、しばらく身体がこわばることがあるが、身体のこわばりは、筋肉を動かし、全身の活動を促すようなマッサージによって、肉体的に助けられるだろう。これを実行せよ。質問を受け付ける。
このリーディングを終わる。
解説:
日本人の3人に1人ががんで亡くなる時代になりましたが、ケイシーは基本的に、がんとは、血液の質の劣化によって、細胞組織の破壊修復がうまく機能しなくなったところに発生すると主張します。そのために、血液の質を上げるための食事療法、毒素排泄法、そして、がん病巣に対して多量の酸素を供給する方法として、ケイシーの考案した特殊な炭素化合物と光線療法を組み合わせた治療法を勧めています。
米国のA.R.E.では、これらの治療によって、がんに対して優れた成果を挙げています。日本でも、クリニックでこの方法を試そうという計画があります。
ケイシーは統合失調症に関して100件のリーディングを残しています。次のリーディングはその典型的なものの一つで、当時47才の男性に与えられたものです。
ケイシー:よろしい、われわれは[1513]の身体を捉えた。
さて、この身体には、精神反応と肉体反応との間には良好な協調関係があるが、この協調関係を維持するような他の治療を行わなければ、あるいは、身体の神経エネルギーに活動をもたらさなければ、現役職務に復帰することが非現実的なものとなると共に、状態はきわめて悪化することになる。
尾骨部位および腸骨神経叢における神経エネルギーへの圧迫と、腰軸への圧迫があるために、交感神経系と脳脊髄神経系との間の協調に歪みが生じたのである。
そのため、活動のためのインパルスがきわめて誇張されるようになった。投与されてきた催眠剤の働きと、鎮静剤が状態を鎮めてきたこと、そこに暗示が加わったことでインパルスに従順性を作り出してきたが、この人が携わってきた活動――つまり、記事を分類したり編集する作業が、いくらか良好な協調を作り出してきたと言える。
しかし、われわれの見るところ、神経インパルスを補充するのに必要な要素を分泌腺内に作り出すことでエネルギーを賦活させるよう、神経インパルスと原形質(神経伝達物質の誘導体??)の根本的な反応であるところの要素を組織内に与えるならば、これらは身体で有効な働きをもたらし、精神的力とより良い協調を回復するまでに至るだろう。
これには、思いやりに満ちた内科医の監督の下に、尾骨と腰の諸中枢を調整することが必要である。また、低い電気的波動によって金を体内に運ぶ治療によって、この人は精神的および肉体的に自分自身に対して活動的になるだけでなく――家族やこの人に関係する人々をおびえさせる者ではなく――周囲の人々にとっても助けになるだろう。
以下のことをわれわれは勧める。
病院から戻ったなら、この人の状態を思いやることのできる誰かの監督の下で、状態を正すような治療と、以下に述べるような低電位の波動力を適用する。
この調整は最初の10日間は毎日行い、その後は、3日目毎に行うこと。
塩化金(1オンスの蒸留水に3グレインの比率にする)を使ったウエットセル装置を使用する。金溶液は少なくとも15日毎に交換する。装置の装着は以下のように行う。
まず最初に、小さな陽極またはプレートを腰椎4番に装着する。大きいプレートは――金溶液はこれを通過する――最後に装着するが、臍および乳び管叢の位置、つまり、臍の中心から指4本分だけ真横に右に移動した位置に装着する。
これを毎日30分間使用する。
そして、建設的な思い、[1513]の精神および肉体機能が回復するようエネルギーが増進しているという期待で心を満たすこと。
質問を受け付ける。
今回はこれで終わる。
解説:
統合失調症は、かつては精神分裂病と呼ばれた精神疾患ですが、ひとたび長期入院を必要とするような状態になると、ほとんど社会復帰が望めない、本人にとっても、またその家族にとって、ひいては社会全体にとってまことに深刻な疾病であります。しかも、日本においては120人に1人が発症するとされ、世間が思うほど稀な疾病ではありません。患者の大半が社会の目に触れないよう、施設や自宅に留められているために少なく感じるだけであって、われわれが認識しているよりもはるかに多くの人が統合失調症を患っています。
現代医学は、統合失調症の原因を脳にあると考え、神経伝達物質をコントロールする薬によってこれを抑えようとしますが、実際に投薬によって治癒するケースははなはだ少なく、大半は生涯にわたって薬を飲み続け、かつ普通の社会生活が送れないために就職することができず、障害者年金によって生活を維持せざるを得ません。
しかるに、統合失調症に関する100件のリーディングを調べてみると、脳に原因があるとされたものはほんの数件であり、残りの大半は、実に「背骨の歪み」、とりわけ、尾骨と仙骨の歪みに原因を帰しているのです。尾骨・仙骨の歪みが内分泌系に影響し、それが最終的に松果腺に影響する、というのがおおまかな見立てです。
実際、このリーディングを得た男性は、背骨の矯正によって統合失調症を克服し、郵便局長という職務に復帰しました。精神の働きに異常が生じたときには、背骨に歪みがないかをまず調べるべきなのです。おそらく現代の精神科医がこの点を認識されたなら、統合失調症の患者の多くは治癒への希望を大きく開かれることになるのではと思われます。
最後に、神経性の難病であるALSについてのリーディングを紹介いたします。ALSを始め、筋ジストロフィー、パーキンソン病、多発性硬化症など、神経系の疾患は現代の医学においても非常な難病であり、有効な治療法はほとんどありません。
とりわけ神経系の疾患の中でもALSは最も難しい病気であり、現代医学は病気の進行を観察することしかできません。
そのような難しい病気ですが、リーディングの中に1件だけですが、ALSに対するものがあり、ALSの治療に希望をもたらしています。
ガートルード:あなたはこれからこの人の体を注意深く徹底的に調べ、現時点であなたが見出す状態を私に知らせます。現在の状態をもたらしている原因を述べ、この人を助け治癒をもたらすアドバイスを与えます。私が行う質問にあなたは答えます。
ケイシー:よろしい、われわれの見るところ、この身体には障害がある。これらは一部はカルマに由来する。そのため、単にある種の態度を取るだけではなく、この人自身が自らの内にある聖なる影響力に向かう活動に関して、態度をしっかりと決めなければならない。
われわれの見るところ、これらははっきりとした病理学的状態をもたらしている。これから行う治療は、全般的な態度が変化したくらいでは、ほとんど、あるいは全く効果がないだろう。
この人が身に付けるべき態度とは、ただ単に善良であるだけでなく、何かに対して具体的に善とならなければならない。生命の表現は、神聖なるものである。その神聖さは、神と呼ばれる影響力、諸力である。それを乱用してはならない。善用しなければならない。
病理学的には、手足の神経と筋肉に対してスタミナが欠乏している。現在のところ、両足と1方の腕により重い症状が現れている。
そのため、体内に機械的な力を与えると同時に、消化吸収を通して、神経、筋肉、腱にエネルギーと強さをもたらすような化学的な力を与える必要がある。神経と筋肉の力が麻痺しつつある原因は、これらの筋肉と神経力がそれら自体を再生するのに必要な成分を消化吸収する力が不足し、体内に栄養を補充する力が不足しているためである。
低電位の放射活動をもたらすために、アトミダインと樟脳を交互に使用する形でウエットセル(湿電池)を構成する。ある日にアトミダインを使用したなら、翌日は樟脳を使用するという具合にする。
毎日、装置を30分間装着する。溶液を(波動的に)通過させる大きいプレートは、常に、臍および乳び管叢のところに装着する。この人に関して言えば、それはヘソから指3本分右に、そこから指2本分上の位置にある。
アトミダインを使用する時は(通常の濃度のアトミダイン1オンスに対して2オンスの蒸留水の比率にする)、腰椎に装着する。
樟脳を使用する時は(通常の濃度の樟脳精3オンス)、小さいプレートを両肩の間の腕神経叢、つまり胸椎1番と2番の部位、または胸椎2番と3番の間に装着する。
このような仕方で毎日装着を交互に変える。
装置を取り外したなら、以下の組み合わせのオイルで体をマッサージする。
● オリーブオイル 2オンス
● ピーナッツオイル 2オンス
● ラノリン(溶解) 1/4オンス
このオイルを脊柱に徹底的にマッサージする。特に、上腕中枢(??)と腰椎、それに座骨中枢と下肢に行う。つま先から始めて、徐々に上に上がっていくようにマッサージする。毎日、この穏やかなマッサージを少なくとも30分から45分かけて行う。
内服する2種類の溶液を調整する。これらは服用する直前まで別々に保管する。
まず1つの溶液は、1グレインの塩化金ナトリウムを1オンスの蒸留水に溶かす。
もう1つの溶液は、2グレインの臭化ナトリウムを1オンスの蒸留水に溶かす。
これを服用するときは、2日置きに(3日毎に)し、グラスに半分の水に塩化金を1滴と臭化ナトリウム溶液を1滴添加し、かき混ぜて、速やかに飲む。当て推量でやるのではなく、これには医薬用のドロッパーを使用すること。
これらを実行すること。あらゆる種類のアルコールを含むものを避けること。また多量のでんぷんを含む物を避けること。
これらを行えば、この人の状態は良くなるだろう。
最初にすべきことを最初にすること。まず出エジプト記19章5節と申命記30章を読むことから始める。そこに書いてあることを自分自身に適用せよ。
辛抱強くあること、持続して行うこと。なぜなら、ここにおいて、あなたが用いさえすれば、あなたを助ける機会があるからだ。
このリーディングを終わる。
解説:
現代の医学では、神経系の疾病は神経そのものに問題があると考え、そのような方向からアプローチしようとしますが、ケイシーは、ほとんどの神経疾患について、同化不良が関わっていることを指摘しています。具体的には、食物を消化し、そこから得た栄養素を身体組織の必要とするさまざまな物質に合成するときに異常が起きるとしたのです。
神経系の疾患の場合には、神経細胞の再生・賦活に必要な有機物を腺が合成することができず、そのために神経が衰弱して行くのです。
また、ALSに限らず、神経系の難病について、ケイシーはしばしばその原因が過去生からの「カルマ」にあることを指摘しました。過去生での何らかの行為、あるいは過去生から持ち越してきたネガティブな感情が、ついには肉体の腺の機能を妨げるようになるのだというのです。そのために神経系の疾患の場合は、肉体面だけのアプローチでは成果が得られず、ほとんど間違いなく精神面、霊的側面からのアプローチが必須の要素として入ってきます。
神経系の疾患はほとんどの場合、次の4つの要素が円滑に連動することが求められます。
1. 神経細胞の必要とする栄養素を食事で正しく摂取すること
2. 体に微弱な電流を流すことで、
一時的に神経細胞の必要とするものを合成する手助けをする
3. 一時的に合成されたものを速やかに体のすみずみに巡らせるために、
入念なオイルマッサージを行う
4. 自らの霊性に腺の機能が応答してくれるよう、自らの霊性を大切にする
人生観に変容し、それに見合った生き方を心がける
リーディングの依頼者自身は、ケイシーのアドバイスに従わず、その成果を得ることができませんでしたが、現代において、ケイシーの勧めた方法を熱心に取り組んだ人で、ALSを克服する人々が現れるようになりました。これは、神経疾患に対するケイシーの見立てが理に叶っていることの証明であり、同時に、その適切な原理に従って取り組むならば、たとえ現代医学が不治を宣言していようとも、治癒の希望があることを示していると考えられます。